第204回、はっぴー☆ちゃんねる:さむい!


「正直言ってるあおた、今日のほうですwww」
しゅうまいくんがいつものようについったーの上で、誰かのつぶやきを自動合成して偉そうに語っていた。
俺はいつものようにブラックをすすりながらそれを聞き流す。…さて。秋も深まり急に温度が下がり…さみーよ?さむすぎですぉ。
究極の冷え性おぶ冷え性たる俺…しんにとっては、この時期ばかりは着膨れしてモコモコしてしまうってえもんですよ
「ふぅ…夏は暑くていやだけど、冬は冬で寒いのは辛いわね」
えてぃはほっとミルクティをすすりながらずれかけた膝かけを拾いあげる。えてぃも冷え性らしく冬は袢纏をこよなく愛用している。彼女曰く寒さ>>見た目、だそうだ。
「るなは冬はスキーとかスノボーとかウィンタースポーツができて好きですけどね!」
三人の中で一番薄着な、るなは急須にお湯を注ぐ。寒さにうんざりしながら俺はもごもごとえてぃに尋ねる。
「夏と冬がダメならいつがいいんだよ?」
えてぃは手を擦りながら首を傾げる。数秒考える。
「んー。春…は花粉症でつらいし、梅雨は雨嫌だし、秋は…秋は秋であたしブタクサの花粉症なのよね」
つまりお前は一年中不満だらけなのな。なんか可哀想になってきた。可愛くはないが。
「先輩難儀ですねー。るなは春はお花見ができて素敵だし、夏は花火とかイベント多いし、秋は紅葉がきれい綺麗だし、どの季節も好きですよ」
「ほんと、えてぃは人生損してるよな」
「あら、あたしだってお花見は…花粉症が辛いけど好きだし、花火も…蚊にさされるけど好きだし」
「不満たらたらじゃねぇか」
「うぅ…」

「それはそれとしてあんた、新しい生活はどう?」
とえてぃ。
「んー。情報学は理学とまた違って独特だよね。授業一つとってもみんなノートパソコンだしてパワポ見ながら授業うけたりとか」
「あー、数学や物理はノートパソコンだして授業うけてる人って見たこと無いですもんね。数式ばかりだからTeXでうつわけにもいかないし」
「へえ。ノーパソだしてるってことは…ゲームしてる人とか多そう」
にやにやしながらえてぃ。
「いや、さすがにゲームは俺が見た限りはいなかったけどただプログラム組んでる人おおいね。どの研究室いっても実装しなきゃで仕事多いんだろうな。後ろから見てると、プログラムツールひとつみてもVisualStudio、Xcode、Viといろいろ使ってる人が多くて面白いねー」
「なるほどね。で、あんたは例にもれず」
「プログラム組んでることが多いです。はい」
「やっぱりね」
「でも、プログラミング楽しいんだって。デバッグは正直胃が痛いんだけど、でも完成して新しいものができたときは嬉しいね。やっぱこの分野が自分にあってるのかなーって気がしてる。」
「頑張って専門変えてよかったですね。るなと専門変わっちゃったのは残念ですが。」
「ん。新生活楽しそうでよかったわ」
コーヒーをすすってほっとひと息つく俺。えてぃもるなもお茶をおく。
「明日は大学でオープンキャンパスがあるんだ。ぴちぴちの高校生の相手をしてきます」
「あんたがぴちぴちとかいうとなんかひわいな感じがするわね」
「若い精気を吸って若返ってきます。明後日は半年ぶりに楽器吹いてきます。」
「吹くっていうとトロンボーンですか。がんばってくださいー」
「練習したけどまだ吹けてないところが多いんだよな。正直やばい」
「練習不足ね」
「全くを持ってそのとおりです。はい。」
「ふぁいとです!」
「がんばります。。。」