第140回、はっぴー☆ちゃんねる:OpenCampus


えてぃ「おは☆はっぴー!!」
しん 「第140回はっぴー☆ちゃんねる!ナビゲータのしんに!」
えてぃ「アシスタントのえてぃです!」

OpenCampus

しん 「今授業で課題演習っていうのがあるんだけどさ」
えてぃ「うん」
しん 「その演習を見てくれている研究室でOpenCampusがあるっていうんでその手伝いにいってきたんだ」
えてぃ「それはお疲れ様。お手伝いってなにしてきたの?」
しん 「前から何度か紹介してきたと思うけど『四つの力』って言うテーマでうちら実験してきたわけ。で、その実験の内容を高校生に紹介してくれって」
えてぃ「パワーポイントとかつかって?」
しん 「そうそう」
えてぃ「ふーん。で、どんな感じだったわけ?」
しん 「とりあえず俺としては来る人は高校三年生だと思ってたんだって」
えてぃ「というと?」
しん 「つまり電磁気学を少しでも学習済みだと思って話をしたわけ」
えてぃ「あれって高校二年生でやるんだっけ?」
しん 「うん。高二の後期かな?で、それを想定して話したんだけど、来たのが高一高二ばっかりで、つまり物理の授業をとり始めてもいないかとり始めて力学しかやってない、そんな状況だったわけ」
えてぃ「はー、なるほど」
しん 「だからマクスウェル方程式はおろか(よく考えると俺もそれ知ったの大学入ってからだった。)ローレンツ力も知らなくて」
えてぃ「ローレンツ力って?」
しん 「磁場中、電荷は力をうけて回転運動するっていうあれ。右ねじの法則とか」
えてぃ「ハイハイ。なんかあったような」
しん 「だから説明してもポカンって感じで。それにまして、放射線の話をするときに『崩壊』って言葉も聴いたこと無い感じだったから」
えてぃ「あらあら」
しん 「院生も必死に説明してた。陽子と中性子の個数のバランスが悪いと不安定でもろいんだよ〜、みたいな」
えてぃ「は〜」
しん 「まあそんな感じ。パワーポイント以外にもタンデムの話や霧箱実験の話もしたんだけど」
えてぃ「タンデムって?」
しん 「京大にある二段加速器のこと。6MeVの電圧でイオンを加速する加速器のことなんだけど、電磁気学わかってないから説明必死。『600万ボルトの電圧で加速してます!ピカチュウ60匹を直列に並べたくらいの大きさ』ですっていったら『ハァ!?』って顔されたのが痛かった…」
えてぃ「あんた高校生にまでかわいそうな顔されてるのね…哀れな」


しん 「ま、まあそれはいいとして霧箱の実験の話なんだけど」
えてぃ「霧箱ってなに?」
しん 「エタノールを過飽和させた密封容器にα線源をいれておくと、なかから出てくる放射線の軌跡が見えるんだよ。その装置をきた高校生に作ってもらって観察してもらったわけ」
えてぃ「反応はどうだった?」
しん 「結構感動してた。なかなか成功率はよくないんだけど(過飽和させるのが難しい)成功した霧箱ではピッって走る線が見えたし、強力な磁石をおいたら、ちゃんと軌跡が輪を描くのも見えたよ」
えてぃ「えっと…さっきあんたがいってたローレンツ力のせい?」
しん 「うん。α線*1ってのはヘリウム原子核だから陽に帯電してるんだ。だからぐるぐるまわるわけ*2
えてぃ「ふーん。じゃあ結構好評だったんじゃない?」
しん 「うん。パワーポイントは『ハァ?』って感じだったけど実験は成功だったと思うよ。…俺のおかげ」
えてぃ「なんであんたのおかげになんのよ?」
しん 「俺が、霧箱みたいって駄々こねたから…」
えてぃ「それってどうなのよ…」


えてぃ「それで肝心のパワーポイントはどんなんだったの?」
しん 「とりあえずこれ」
http://youtube.com/watch?v=BaV-hbXmR3g
えてぃ「無駄に激しいムービーね」
しん 「8時間かかった」
えてぃ「無駄なこだわりね」
しん 「すげーがんばったつもり。俺なりに満足できた作品なんだけどいくつか問題があって」
えてぃ「うん」
しん 「第一に『強い相互作用!』っていってるシーン、あれ電子と陽子が衝突するムービーになるんだけどそれって実は弱い相互作用による『電子捕獲』っていう現象なのね」
えてぃ「それってつまり嘘じゃない」
しん 「うん。完成してから気がついた」
えてぃ「あー、完成してから気がついたのね…」
しん 「第二に、地球の引力で電子があの回転半径にはなりえない。…まあそれはわかっちゃいたんだけどね」
えてぃ「それくらいは許容してもいいんじゃないかしら?」
しん 「第三に、電子がコンデンサローレンツ力により曲がってるけど、コンデンサによってできるのは磁場じゃなくて電場」
えてぃ「…それって致命的じゃない?」
しん 「うん」
えてぃ「あんたねぇ…」
しん 「研究室についてからそのことに気がついて絶望したよ。結局電池の部分を黒い画像で隠して、平行磁石!といいはったけど」
えてぃ「ここにあげてある動画はなおってないわね」
しん 「うん。。。まあそんなこんななOpningMovieだったんだけど、発表内容に関しても高校生に合わせた説明ができなかった。難しいね」
えてぃ「まあそういうものかもね。ともかくお疲れ様」
しん 「もしかしたらpptはサイトで公開されるかもなので、そしたらまたこのブログからリンクはるです」

*1:今回知ったんだけど、β線弱い相互作用によってできるのはいいとして、α線量子力学のトンネル効果によって原子核から飛び出てくる粒子らしい。

*2:ちなみに線源はキャンプ用のランタンを使いました